実家を売却する理由とタイミングのコツ

実家売却のタイミングとポイント

実家を売る理由はさまざまです。たとえば、

  • 親が施設に入居して家が空き家になる
  • 施設入居費の捻出が必要
  • 認知症が進む前に手続きを済ませたい
  • 遺産分割のトラブルを防ぎたい
  • 子どもが住む近くに引っ越してほしい

といった理由が挙げられます。特に、親の施設入居がきっかけで売却を検討するケースが多いようです。


売却のタイミングを考えるポイント

売却のタイミングを判断する際、主に2つのポイントがあります。

  1. 不動産市況(市場の動向)
    不動産市場は経済の動きや災害の影響を受けるため、素人が売り時を判断するのは難しいことがあります。不動産会社や専門家に相談して、市場の状況を確認するのがおすすめです。
  2. 税金の優遇措置
    不動産売却には税金が関わりますが、特例や控除を上手に利用すれば負担を大幅に減らすことができます。

税金の優遇措置を活用するには?

税金に関しては、以下の2つが主なポイントです。

① 相続税

相続税は、財産の評価額が一定の基礎控除額を超えると発生します。
(基礎控除額=3000万円+600万円×相続人の数)

不動産は現金よりも評価額が低く見積もられるため、相続後に売却した方が節税になるケースが多いです。また、相続税の計算時には「小規模宅地等の特例」を適用できる場合があり、評価額を大幅に引き下げることが可能です。

② 譲渡所得税

譲渡所得税は、不動産を売却した際の利益(売却額-取得費用)に課されます。
ここで活用できるのが以下の特例です:

  • 居住用財産の3000万円特別控除
    生前に住んでいた家を売却する場合、3000万円までの利益が非課税になります。
  • 空き家特例
    親が一人暮らしをしていた家を売却する場合、一定条件を満たせば譲渡所得が大幅に控除されます。

※これらの特例は適用条件が細かく定められており、家の状態や売却のタイミングによって使えるかどうかが変わります。具体的な適用条件は専門家に確認しましょう。


売却のタイミングは相続後が有利?

多くの場合、相続後に売却する方が税金の優遇を受けやすく、有利です。
例えば、評価額5000万円の実家を1億円で売却する場合、相続後に売却すると相続税や譲渡所得税を抑えることが可能です。ただし、親の施設入居費が必要など特別な事情がある場合は、生前の売却を検討することも重要です。


まとめ:迷ったら専門家に相談を

不動産売却や相続は状況によって有利な方法が変わります。自分にとって最適なタイミングや方法を選ぶために、不動産や税務の専門家に相談するのがおすすめです。

当事務所では、不動産登記や相続手続き、売却に関するサポートを提供しています。お困りの際はお気軽にご相談ください。


ワンポイント:ローン完済後は抵当権を忘れず抹消!

住宅ローンを完済した場合、家に設定されている抵当権を抹消する手続きを忘れないようにしましょう。時間が経つと必要な書類を紛失したり、金融機関が統廃合されて手続きが複雑になることがあります。完済後は速やかに手続きを済ませるのがおすすめです。


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